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赤ちゃんにビタミンKシロップを飲ませる理由

赤ちゃんにビタミンKシロップを飲ませる理由

◆テーマ
「赤ちゃんにビタミンKシロップを飲ませる理由」

◆解説者
中田孝明
株式会社Smart119 代表取締役
千葉大学大学院医学研究院 救急集中治療医学 教授

◆解説者②
谷口昌志先生
堺市立総合医療センター
集中治療科医長

生後すぐの赤ちゃんにビタミンKシロップを何故飲ませるのでしょうか?
・ビタミンK欠乏症を予防する必要があるからです
・ビタミンKが不足すると血液を固まらせる働きが悪くなり出血しやすくなります
赤ちゃんのビタミン欠乏性出血では、頭蓋内出血をきたして生命に関わることもあります。

なぜ、赤ちゃんはビタミンKが足りなくなるのか
・ビタミンKは、胎盤を通して赤ちゃんに届きにくい そのため、生まれたときに身体の中にビタミンKが少ない状態
・生まれてすぐの赤ちゃんの腸の中の細菌は未熟な状態であり、ビタミンKが作られにくい
・母乳内にビタミンKが少ない
胆道閉鎖症というビタミンKが欠乏する病気が隠れていることもある

ビタミンKシロップを飲むスケジュール
・生まれてすぐの入院中に2回シロップを飲ませる
・退院後は、自宅で1週間毎に計11回飲ませる
上記の方法が勧められています
(日本小児科学会「新生児と乳児のビタミンK欠乏性出血症発症予防に関する提言」より引用)

◆飲ませ方のコツ
・新生児、乳児では、必ず哺乳瓶、スプーンに移して飲ませる
・スティック包装のまま飲ませると、唇を傷つける恐れがある
・飲ませ忘れた場合、気づいたらできるだけ早く飲ませる
・2回分を一度に飲ませない
・医師の指示無しに、自分の判断で飲ませるのを止めない
・他の薬と混ぜない
・半分以下しか飲め無かった場合は次回分を飲ませる  足りない場合は、医師に相談する。

 ◆情報元
日本小児科学会
http://www.jpeds.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=134
日本産婦人科学会
https://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_sanka_2020.pdf
エーザイ株式会社
https://medical.eisai.jp/useful/prescribe/pdf2/000003852.pdf

 

 

 

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