◆テーマ
「命を脅かす敗血症ってなんだろう」
◆解説者
中田孝明
株式会社Smart119 代表取締役
千葉大学大学院医学研究院 救急集中治療医学 教授
◆監修協力
新井久美子(救急科専門医)
◆一度は聞いたことのある「敗血症」ですが、どんな病気なのかご存じですか?
◆敗血症とは・・・
細菌、ウイルス、カビといった微生物が体内に侵入して感染症が引き起こされます
微生物に対する体の防御反応が過剰におこりコントロールできなくなると、自分自身の大切な臓器(心臓、肺、腎臓)などの障害が起こり、重症化のリスクがあります
重症の敗血症は生死に関わり、集中治療室での治療が行われます
◆敗血症のリスクが高い人
誰もが感染症から敗血症になる可能性はありますが
・糖尿病、がんなどの慢性的な病気を持っている方
・高齢者
・乳幼児
上記の方は、特に注意が必要です
◆原因
・ブドウ球菌、レンサ球菌、大腸菌、緑膿菌などの細菌
・インフルエンザなどのウイルス
・カビなどの真菌
など
◆症状
・全身の震え
・発熱、発汗
・息切れ
・歯がガタガタする程のふるえが起こる寒気
・身体の痛み、不快感
・混乱したり、意識がもうろうとする
など
◆重症化すると
・腎不全、肝不全などの臓器不全
・敗血症性ショック
などが起こり、命の危険が高まります
◆自分のためにできること
敗血症を予防するためには感染症にかからないよう心がけること
日頃から感染予防を意識 した行動をとることが重要です
・普段から手洗い、うがいを行う
・ケガをした場合、傷口をしっかり洗う
・ワクチンの接種
など
◆敗血症を防ぐためには、感染の原因となる微生物などを身体に入れないことが重要です
リスクの高い方は、特に注意しましょう
気になる症状があれば、医療機関を受診しましょう
◆情報元
日本集中治療医学会 日本版敗血症診療ガイドライン2020 (J-SSCG2020)
https://www.jsicm.org/pdf/jjsicm28Suppl.pdf